コラム

 公開日: 2016-09-02 

賢い相続のポイント⑧【空き家問題】



【空き家問題】

空き家の増加

平成25年統計で空き家は全国820万戸、空き家率13.5%もあり、今や7~8軒のうち1軒が空き家ということになります。
空き家の増加に伴い
① 隣の空き家が所有者もわからず放置されたままで物騒だ・・・
② 空き家を相続して売却したいのだが、相続人間で話し合いがまとまらない・・・
③ 空き家を相続したけど古くて売れない。取壊すにも高額の費用がかかり困っている・・・
④ 相続人に認知症の人がいたり行方不明の人がいるため遺産分割協議ができずに空き家のままになっている・・・
などの空き家に関する相談が多く寄せられるようになりました。
また、空き家放置のリスクとして
① 防犯性の低下・・・建物の倒壊や、不法侵入、不審者による放火や延焼による損害が発生する・・・
② 不法投棄・・・ゴミや危険物の投棄、猫やネズミの繁殖、悪臭や虫害の影響等、衛生上や景観の悪化をもたらす・・・
などの問題が生じます。そこでこれらに対処するために平成27年に「空き家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されました。

空き家等対策の推進に関する特別措置法

空き家等対策の推進に関する特別措置法(以下略して「推進法」といいます。)は、適切な管理が行われていない「空き家等」がもたらす問題を解決するため、空き家等の活用を促進し、またそれらに必要な事項を定めることにより「空き家等」に関する対策を実施することが目的です。
問題解決において、第一義的に、その「空き家等」の所有者に責任があることはいうまでもありません。しかし所有者等が対応しない場合において、市町村が、「空き家等」の調査や、地域活性化の観点から、実情に応じたまちづくり等を進める一方、「特定空き家等」の状態にある「空き家等」においては、除去、修繕、立木竹の伐採等の措置を行うための指導・助言、勧告、命令などがなされ、「空き家等」の問題解消を目指します。推進法では、一定の状態にあるものを「特定空き家等」と認め、勧告により固定資産税等の課税強化が実施されます。周辺の生活環境に悪影響が及ぶ場合、最終的に命令による行政代執行まで定められています。
① 「空き家等」とは、「建築物又はこれに附属する工作物であって、居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地」をいいます。※ 「附属する工作物」には、ネオン看板などの工作物が該当します。
② 「特定空き家等」とは、「そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態、その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等をいう」とされています。

つまり・・・「空き家にしておくことが得じゃなくなる」「空き家の持ち主の責任が重くなる」「行政も関与できることになった」「最悪の場合解体費用を請求されることもある」ということを頭に入れておかなければならなくなりました。

相談事例

日本司法書士会連合会が実施した電話相談会での相談事例を紹介します。
(引用:司法書士アクセスブック)
① 実家の隣地の所有者から売却を持ちかけられている。亡くなった祖父名義なのでどうしたらよいか。→相続登記
② 実家の親が入院し、退院の見込みなく空き家になっている。現在管理はしているが、今後メンテナンス・取壊しに費用がかかるので、どうすればよいか。→財産管理
③ 空き家を相続した。売却して金銭に変えたいが、他の相続人が応じない。このままでは管理が不十分となり、不安である。→遺産分割調停申立
④ 遠方にいる親族が施設に入所して空き家になった。どうしたらよいか。→成年後見・財産管理
⑤ 20年前に両親が亡くなり、兄と実家を相続した。5年前から空き家になっている。兄とは音信不通であり、行政から空き家を取り壊すよう勧告され、実家の現状を知った。これからどうすればよいか。→不在者財産管理人
⑥ 9年前から隣家が空き家となっている。管理放棄されていて倒壊等で自宅に危害が加えられそうな状況となっている。市に対して対応してくれるよう要望し、自分自身も連絡を取っているが、お金がないといって何もしてくれないような状況が続いている。→妨害排除請求訴訟

司法書士が支援する空き家対策

① 相続登記未了の空き家の登記手続きを、適切に完了させます。
② 遺産分割協議の当事者に認知症などにより判断能力の衰えた人がいる場合、家庭裁判所に対する成年後見申立書類を作成します。必要に応じて成年後見人への就任もいたします。
③ 相続人不存在のケースでは相続財産管理人の選任申立書類を作成します。相続財産管理人への就任も可能です。
④ 空き家の所有者が行方不明者であったり、相続人に行方不明者がいて遺産分割協議ができない場合、不在者財産管理人の選任申立書類を作成します。必要に応じて不在者財産管理人への就任も可能です。
⑤ 相続人が処分を望む場合に財産管理人として財産の整理・処分の手続きをします。
⑥ 住宅ローン債務などの負担付不動産の相続において、任意売却あるいは相続放棄の申述書類を作成するほか、訴訟や紛争の目的の価額が140万円以内のものにおいては任意整理の手続きをすることができます。
⑦ 公正証書遺言の作成をサポートします。遺言は相続開始後の紛争を防止しスムースな執行に寄与します。

ぜひ当事務所ホームページも、ご覧ください。
石原法務司法書士事務所
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