コラム

 公開日: 2014-07-24 

熱中症対策の漢方薬

近年の夏は酷暑が続き,日中の日差しはまさに焼けつくようです。熱中症の予防には,水分の補給が重要とされます。とくに大量の発汗があった場合には,塩分の補給も必要になります。
人間は暑さを感じると汗腺から汗が出ます。その汗の水分が蒸発するときに肌の熱を奪う仕組みを利用して体温が調節されます。大量の発汗があっても水分や塩分の補給を怠ると,体は脱水状態となり,体温のコントロール機能が失調して,熱中症に至る恐れが出てきます。そこで効率よく水分や塩分を補い,汗の源である血液量を維持することが熱中症の予防や治療に役立つ事になります。
漢方で熱中症の予防や治療に使用されてきた処方も,血液量の維持に役立っていることが考えられます。代表方剤には生脈散(しょうみゃくさん)や五苓散(ごれいさん)などが挙げられます。生脈散は体を構成するとされる気・血・水を補い,元気を引き立て脈を生ずる処方と言われます。一方五苓散は利水作用に優れ,胃腸などに停滞する水分を血管に取り込む働きがあると考えられます。
ところで,水分の摂りすぎでお腹をこわしてしまうことがあります。また暑さのせいで食欲が減退したり,冷たい物で腹痛や下痢が発生することもあります。そのような時には藿香正気散(かっこうしょうきさん)が多用されます。元来胃腸が弱く,水分を少し多めにとっただけでも下痢をしてしまうような方は六君子湯(りっくんしとう)などで胃腸を丈夫にしていくことが勧められます。


生脈散の原料生薬
左から人参(にんじん)、五味子(ごみし)、麦門冬(ばくもんどう)

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